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どらくのサイト記事、今週は「ひきこもりの生活設計」

2週間ごとに更新しているどらく(朝日新聞社のサイト)で、本日アップしたのは、定収入のないお子さんを持つご家庭の生活設計の考え方。

「畠中雅子の高齢期の生活設計塾」第6回目

どらく編集部から指示されているより、かなり長い文章を書いてしまい、編集部の人たちにも迷惑をかけたが、少しまとまった内容の記事としてアップすることができた。
無理を聞いてくれた、編集部の方々に感謝するとともに、お子さんがひきこもっていたり、外出は自由にできても、収入が得られない場合は、参考にしてもらえるとうれしい。

また本日は、以前、マネーページの連載を持っていた「婦人公論」からも、ひきこもりのお子さんがいるケースへの対応策についての取材を受けたが、今後は取材などでも、自分の持てるノウハウは、できるだけ公開していきたいと思っている。
「いつかは、働ける日が来るはず」といった希望的観測を持つには、お子さんの年齢が高くなりすぎのご家庭が増えているからだ。

働いて収入を得られるようになるような「良い材料」は、後で考えても構わないはずなので、まずは「最悪の状況でのプラン=サバイバルプラン」を立てて欲しいと願っている。

でも、このような記事を書くと、ひきこもっているお子さん達から、クレームのコメントが来ることもある。
「親に余計な知恵を授けてくれて、ありがとう」といった内容だったりするので、ひきこもりの問題の奥深さを感じることも少なくない。

ひきこもりの状況の改善や緩和については、門外漢なのでコメントもできないが、お子さん達からクレームを受けようとも、少しでも生活設計の見通しが立つようなアドバイスを続けていこうと、今は思っている。
(「今は」と限定したのは、このテーマの仕事は半分ボランティアになってしまうので、あまりにクレームが増えるなど、精神的に大変になってきたら、セーブするかもしれないためである。念のため、言い訳しておこう)

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FPの仕事から」カテゴリの記事

コメント

今回の記事、とても参考になりました。私にはひきこもりの義弟がおります。一度も会ったことがないのですが、たしか今年で30歳になるはずです。私が知る限り少なくとも5年以上はひきこもりの状態が続いているので、この先の社会復帰や自立は難しいかもしれないと覚悟しておくことも必要だと感じました。記事を拝見し、親の死後を考える上で、ひきこもりは障害のあるお子さんを残して逝くのと同じだと思いました。彼らを健常者だと捉えると元気なのに働かない怠け者と考えてしまい家族としては腹も立ちますが、この先治る見込みの少ない心の病を患う病人と捉えれば腹も立たないし、親の死後も生活のサポートを継続できる仕組みを残してあげるのは当然の事だとも思えます。

義理の両親がまだまだ健在だし、離れて暮らしているせいもあって彼らの生活やお金、老後のことをあまり考えたことはありませんでしたが、夫にも今回の記事を紹介し、夫の両親と3人で話し合う機会を作ってはどうかと提案しました。嫁としてはやはり遠慮があるし、会ったこともない他人からあれこれ干渉されては義弟本人が余計なおせっかいだと感じるだろうから、私の立場も難しいのですが、義理の両親に介護が必要な時がきたら、両親宅の家事なども含めて私がサポートしなければと覚悟しています。

このようなお仕事は大変だと思いますが、心ないクレームに負けないで、ぜひ頑張っていただきたいと思います。応援しております。ひきこもりは本人も家族も閉鎖的になりがちです。特に家族の精神的負担を減らすうえでも第三者の介入が重要だと思います。本人や家族の精神的なケアに目が行きがちですが、ひきこもりに対して経済面でのアドバイスは非常に有用だし、結果的に家族の心の負担を軽くすることにもつながると思います。

投稿: | 2010年6月19日 (土) 04時50分

お名前がなかったので、宛名のないままお返事を書かせていただきますね。
このたびは、コメントをありがとうございます。
「応援しています」というコメントをいただいたのは初めてなので、とっても嬉しいです!感謝しています。
ひきこもり支援の現場では、「少しだけかもしれないけれど、お役に立てているような気がする」と思えることはあるのですが、ネットの世界は「ひきこもっているお子さん」からの反応になり(支援している親の多くは70代なので、ネットはあまり使っていないからでしょうか)、ほとんどが生活設計アドバイスについて、「余計なことを・・・」という反応です。
余計なことかもしれないけれど、そのようなコメントを寄せるような方の、心の闇はとても深いわけで・・・、ガクッときながらも、親御さんの気持ちを察すると、コメントを読んだ私自身も暗くなることがよくあります。
なので、今回のコメントは、私自身の活動に力をいただきました。

投稿: 畠中 雅子 | 2010年6月19日 (土) 14時47分

以前 入院時の保証人の件でコメントしたものです
どらくの記事 拝見しました

畠中さんは優しいFPさんですね
ふつうならもっとキツイアドバイスをするだろうに・・。

なのに

>「親に余計な知恵を授けてくれて、ありがとう」

なんていう失礼なこと言われるんですか?
信じられない・・
せめてご飯くらいは自分が生きるためにも炊きましょうよ
って思う
五体満足なら・・

投稿: snowbell | 2010年6月19日 (土) 17時10分

snowbell 様
再び、コメントをいただきまして、ありがとうございます。
ひきこもりのお子さんの中には、「この世に存在していたくない」と考えている方もいるので、ブログに書いたような反応が来てしまうのだと、個人的には捉えています。
ときどきひきこもりの当事者にお会いすることもありますが、気楽に生きている方などいないので、コメントの反応にも、理解を示すべきなんだと思います。
でも、私は人間ができていないので、気持ちが「どよ~ん」と落ち込んでしまうときもあるんです。
でも今回は、「がんばってください」という反応をいただいたので、しばらく頑張ってみようと思います。
コメントをいただき、ありがとうございました。

投稿: 畠中 雅子 | 2010年6月21日 (月) 00時39分

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