解約返戻金のない医療保険の注意点
娘を医療保険に加入させた。
加入手続きをしている際、ライフプランナーの方から言われて、「ハッ!」としたことがあるので、ご紹介したいと思う。
娘が加入した医療保険は、終身タイプだが、解約返戻金のないタイプ。
保険料を抑えるという点では、合理的な選択だと思っている。
ところが、である。
解約返戻金がないということは、保険料の溜まり部分(保険用語では責任準備金と言います)がほとんどないため、引き落とし口座にお金がなくて、保険料の引き落としができなかった場合、意外に早い時点で、保険契約が失効してしまうということ。
「大学時代は、私が口座に保険料を振り込んであげる」と約束しているので、引き落としは大丈夫だと思うが、お金遣いの荒い娘のこと。
社会人になって(なれて?)、「これからは自分で保険料を払いなさい」といった途端、口座にお金がなくて、失効してしまうのではないかという不安がぬぐえないのである。
ちなみに、私の記憶に間違いがなければ、月払いで保険料を払っている場合、翌月末までが保険料支払いの期限である。
つまり、翌々月になると、契約が失効してしまう。
契約を復活させることも可能であるが、健康状態に問題があると、復活はできない。
失効と復活について本人に説明し、本人に保険料の支払いは大丈夫だと思うかと確認したら、自信がなさそうだった。
かといって、私の口座から保険料を払うことにしてしまったら、私が生きている限り、払わされそう。
それは、勘弁願いたい。
私が昔加入した医療保険は、いずれも解約返戻金がかなり溜まっているので、しばらく保険料を払わなくても、失効する心配はない。
だが、私も今回、娘と同じ医療保険に加入しており、解約返戻金がないタイプなので、私自身も気をつけねば。
「保険料の引き落としができなくて、失効するケースは多いんですか?」と尋ねたら、「それなりに、いらっしゃいますね。また最近では、認知症などで、引き落としできない方が増えています」とのこと。
確かに認知症を患ったら、医療保険の保険料の引き落としについてまで、管理しきれないだろうなあ。
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コメント
40代主婦です。6年前に父が亡くなる数ヶ月前、保険失効がありました。嫁いでから実家の母に『保険の支払い忘れないでね』と頼んでありましたが、引き落としできず、生命保険300万が…パーに。無念でした。。(このサイトは’保険加入の注意点’で検索して出会いました。新規加入で心配事があったので)
お仕事、頑張って下さいね。
投稿: あじさい | 2010年12月 2日 (木) 11時55分
あじさい様
はじめまして。コメントをお寄せいただき、ありがとうございました。
ブログにも書かせていただいたとおり、保険失効が増えていることが、ファイナンシャルプランナーとしては気がかりです。
あじさい様のご実家でも、悔しい思いをなさったんですね。お気持ち、お察しいたします。
これからも気が向きましたら、ぜひ遊びにいらしてください。
投稿: 畠中 雅子 | 2010年12月 2日 (木) 15時07分