過去のコラム

アトランダム・仕事便り vol.14 (畠中)

vol.14 『なぜかいつも幸せな人のお金のルール』 絶賛?発売中です

 5月25日に最新刊となる『なぜかいつも幸せな人のお金のルール』を、幻冬舎から出しました。
 たくさんの方からお金に関するご相談をお受けしていると、情報に振り回されるばかりで、大切な ルールが身に付いていないケースによく出会います。貯蓄や運用の知識も、持っているに越したこ とはありませんが、それよりも大切なことは、貯蓄や運用は、「自分が幸せになるための手段でしか ない」のを理解することではないでしょうか。貯蓄や運用が人生の目標ではないからです。
 でも、年金不安が高まる中、「運用してお金を殖やさなければ、老後は安心して暮らせない」など と思い込んでいる人もたくさんいます。現実には運用していても、思うように殖えていなかったり、少 しばかり殖えても老後の不安は解消されていないケースはたくさんあるのに、です。お金だけで、人生の幸福度が決まるわけではないと私は考えていますが、自分にとって必要な分のお金がない のも不幸なこと。自分が幸せになるために、適度なお金を持てる方法や自分に合ったお金との付き合い方を考えてもらうことを目的に、本書を執筆しました。
 ご相談を受けていて気づくことは、運用する、しないに関わらず、自分なりの価値観をきちんと持った上でお金と付き合える人は、不安感の少ない生活を営めるということ。本書ではさまざまな具体例 を取り上げて、お金との付き合い方をご紹介していますので、本屋さんで見かけたら、ぜひぜひ、手に取ってみてくださいね。
 実際に本を買ってくださった方は、こちらまでご感想をお寄せください。必ず、お礼のハガキをお送りします。

楽天ブックのページへ http://books.rakuten.co.jp/RBOOKS/0003569030/

 なお、今月(2005年6月)は『最新版 ネコでもわかる住宅ローン入門の入門』を中経出版から出します。2年ほど前に出した住宅ローンの本を、最近の住宅ローン事情に合わせて書き直したものです。こちらもぜひ!



畠中雅子

子どもにかけるお金を考える会

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アトランダム・仕事便り vol.13 (畠中)

vol.13 ESSEパソコン家計簿が「SOFTPLAZA実用ソフト賞」を受賞しました!

 ライフスタイルごとに適正な家計バランスを360パターンほど提案していることは、以前にこの仕事便りでご紹介したとおり。今回、360パターンの家計バランスを組み込んで、「BIGLOBE」で販売している「ダウンロード版 ESSEパソコン家計簿」が、【SOFTPLAZA実用ソフト賞】を受賞しました。これは半年ごとに、いくつかのジャンルで「優秀なソフト?!」が選ばれるそうです。
「SOFTPLAZA賞って、いったいどんな賞なんだろう?」と思って紹介記事を見たら、パソコン超ウルトラオンチの私でも知っている「筆まめBB」が大賞に選ばれていたので、「『筆まめBB』が選ばれるような賞なんだ!!」と、ちょっと感激。その紹介記事が下記のアドレスに載っていますので、興味のある方は、ぜひ、ご覧ください。

http://softplaza.biglobe.ne.jp/text/2005sp/splaza_awd6/splazaawd6_index.html

また、3月11日から販売している「パッケージ版 ESSEパソコン家計簿」が、現在店頭で販売している家計簿ソフトのなかでは、何とNo.1の販売を記録しているのだそう(これは、担当者の話によると)。実際に私自身は、パソコン家計簿を使っているわけではないので(担当の方、ゴメンナサイ!)、今ひとつ、実感に乏しいのですが、売れないよりは、売れたほうが良いので、とってもありがたいことだと思ってます。このサイトの読者の中に買ってくださった方がいれば、感謝の気持ちを伝えたいと思います!ありがとうございます。
最近は、雑誌などの紙媒体の仕事よりも、ネット上の仕事のほうが良い反応が返ってくるケースが増えています。パソコンが苦手な私にとって、つい紙媒体の仕事を優先してしまいがちなのですが、これからはネットを介した仕事にも力を入れていきたいと考えています。
とはいうものの、ホンネとしては「パソコンオンチが治る薬って、ないものでしょうかねえ」という感じ。パソコンオンチぶりをひとつご紹介すると、何年か前までは、エラーメールに対して「間違って送信したことを教えてくださって、ありがとう」という返信メールを出していたほどです。主人がそのことを知ったときは、しばらく固まってました。自分で振り返っても、あまりに情けないです・・・。



畠中雅子

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アトランダム・仕事便り vol.12 (畠中)

vol.12 イサイズで「家計簿見せて!見せて!」が2004年の生活サイトNO.1に!

 リクルートが運営している「イサイズ」というサイトの中に、もうすぐ結婚するカップル向けの「ゼクシィNet」というサイトがあります。私はこのサイトの中で、「あなたの家計簿見せて!見せて!」というコーナーの家計診断をしているのですが、なんとこのコーナーが「2004年のイサイズの生活サイト」の中で、アクセス数ナンバーワンに輝いたらしいのです。

 イサイズのコンテンツの多さを考えると、私の担当しているような小さいコーナーが生活サイトのナンバーワンになるというのは「奇跡!」に近いのではないかと思いますが、個人的にはホントにうれしい限り!です。毎月読んでくださる方も多いようなので、心から感謝!いたします。

 「あなたの家計簿 見せて!見せて!」は、毎月1組ずつ、新婚カップルの家計診断をしており、家計診断の文章量は「全体で300字」という短いもの。実際にはなかなか300字には収まりきらずに、長めになってしまうのですが、コンパクトな記事のほうがサイト上では読みやすいんだなあ、と改めて感じました。

 ファイナンシャルプランナーという仕事は、雑誌や新聞などで見かけていただいたり、本を出したり、講演会を開いたりして派手な仕事のように勘違いされることもありますが、実際には調べものばかりしている、とても地味な仕事。それに、実際には仕事の結果を褒められる機会にはなかなか恵まれません(恵まれないのは、私だけ?かもしれませんが)。そんなこともあって、コツコツと続けてきたコーナーが地味ながらアクセス数が好調という事実は、これからの仕事の励みになるんですね。

 でも、仕事というのは不思議なもので、「これはきっとヒットする!」と思ったものが期待はずれに終わることが多く、そのいっぽうで、コツコツと地味に続けているもののほうが読者をつかんだりします。もちろん、仕事はうまくいかないことのほうが多いわけですから、ときどきうれしい知らせがあることを願って、仕事を続けるしかないと思う今日この頃。ご参考まで、下記に「あなたの家計簿 見せて! 見せて!」のアドレスを貼り付けておきますので、興味にある方はぜひ、ご覧下さい。


http://zexy.net/newlife/money/kakei/kbm.html



畠中雅子

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アトランダム・仕事便り vol.11 (畠中)

vol.11 家計バランスを一気に360パターンに!

収入を入れるだけで適正な家計予算がつかめます!  

私は雑誌などで家計診断を頼まれる際、家計バランスというものを使って読者の家計チェックをしている。このバランスについては、まだバブルといえた時代に、ある主婦雑誌の編集者から頼まれて考え出したもの。食費や公共料金、日用品、子ども費などの出費が、収入に対してどのくらいの割合(%)が適正かを表したものである。

 一番最初にこの割合を考えたときには、きちんと貯蓄ができている家庭の家計簿を参考にした。つまりきちんと貯蓄ができている家庭の食費の割合は何%か、住居費は何%かといったことを整理していき、収入に対して適切な出費割合(%)を導き出していったのである。

 ところで、この家計バランス。作った当初は夫が会社員、妻は専業主婦、子どもは小学生以下(人数関係なし)、持ち家といった1パターンしかなかった。その後、雑誌や新聞の取材で仕事先の求めに応じて、さまざまなバージョンを増やしていき、2000年に出した「家計の方程式」(NHK新書)には18ほどのバージョンを掲載した。そしてこのたび、一気にライフスタイルを360パターンに増やした!なんとなんと「360パターン」も、よ。みなさん。

 360パターンに増やすとともに、今までは子どもの数が何人でも同じ割合だったものを、子どもが1人の場合と2人以上の場合では割合も変えてみた。3人、4人のバージョンも本当は作りたかったが、子どもの人数が増えていくと、他の費目にしわ寄せが行き過ぎるので、今回は「1人」と「2人以上」のみにした。3人、4人と増やしていくと1000パターンを超えてしまう可能性もあって、作るほうが悲鳴を上げてしまうという実務上の事情も大きかったのだが。

 家計バランスを360パターンに増やしたのは、主婦雑誌「エッセ」の仕事である。エッセからは毎年11月に家計簿を出しており、昨年からは『エッセ別冊やさしいおかね学』も出している。今年も『エッセのハッピー節約家計簿』と『やさしいおかね学(2005年改訂版)』の両方を11月に出す予定だ。

  さらに『やさしいおかね学』には付録として、パソコン家計簿の機能が入ったCD-ROMをつける。本当はこのCD-ROMに家計バランスの機能もつけたかったのだが、話が発展してしまい、家計バランスはダウンロード販売やパッケージ販売で手に入れてもらうことになりそうである(とりあえず『エッセ別冊やさしいおかね学』を買ってくださった方は60日間無償で家計簿ソフトを試せるようになっている)。家計簿機能に加えてバランスも利用したいなら、1000円程度を出してダウンロードしていただくのが、一番安く手に入る方法になりそうだ(本当は無料で試せるようにしたかったけど、ダメでした。残念)。いずれにしても、エッセの読者(『エッセ家計簿』や『やさしいおかね学』)のために家計バランスを増やしたので、できればダウンロードして手に入れてもらえればと願っている。

 実際に家計バランスの見本版を試してみたところ、自分で言うのも何だか、簡単で使いやすい。何しろ、ライフスタイルを選んで収入を打ち込むだけで、それぞれの費目の適正予算が出てくるのだから、あとはその予算に合わせて生活することを考えればいいわけだ(といっても、収入が少ないご家庭では、その予算を守るのはしんどいかも。許してくだされ)。貯蓄を増やす、あるいは赤字を解消するために、むやみに節約に励む人は多い。でも間違ったやり方をしてしまうと、ゴールが見えずに苦しむだけになる可能性もある。それに、それぞれのご家庭ごとに希望する暮らし方には違いがあるはずだし、節約できる費目、できない費目にも差があるはず。

 そこで家計バランスを利用してもらうときも、それぞれのライフスタイルで示している「貯蓄」のパーセンテージだけクリアしてもらえれば基本的にやりくりはOKと考えている。貯蓄の割合さえきちんとクリアできていれば、それ以外の支出内容が、偏っていてもそれは自由なのだ。家計のやりくりに悩んでいる方はますます増えているが、一人でも多い方に家計バランスを使っていただき、貯蓄ができる家計管理を目指してほしいと願っている。

 どこかで家計バランスを目にして、疑問点などがある方は、ぜひ、メールでご意見をお願いします!



畠中雅子

子どもにかけるお金を考える会

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アトランダム・仕事便り vol.10 (畠中)

vol.10 母校の大学で初めての講義を経験!

 先日、母校の大学で初めて講義を担当した。以前にも、公開講座などの講師を務めたことはあったが、正式な単位となる授業で、学生相手に講義をしたのは初めての経験だ。講義を担当した授業は「ビジネス事例研究」。卒業生の中から、有名企業の役員になった人や、ちょっと変わった仕事をしている人(これが私)などが、現在の仕事に至るまでの経緯や収入を確保する方法、これからの時代に生きがいをもって働くコツなどを話す講義である。学生たちに、将来の仕事について考えるきっかけにしてもらうのが、講義の最大の狙いだ。ちなみに前期は、企業内で活躍している人や起業家などが講義を担当し、後期は公認会計士などの専門職の人が講義をする。後期の授業のトップバッターが私であった。

 講義タイトルには「フリーランスという生き方、働き方」と付けた。ここ数年は、さまざまなタイトルでの講演をおこなっているが、このテーマで話をするのは初めてのことである。たぶん、最初で最後ではないだろうか。私自身はフリーランスの働き方しか経験したことがないので、勤め人との働き方の違いや、苦労する点などを比較することはできないが、この講義を担当することになって、自分の仕事について振り返って考える良い機会となった。 
 講義内容を考えていたとき、フリーランスで食べていこうと思ったら、「主張しすぎないこと」や「仕事の幅を欲張りすぎないこと」、「『人と同じが安心』という価値基準を持たないこと」「お金にうとくては駄目だけど、細かすぎても駄目」など、いろいろなキーワードを思いついた。自分自身がきちんと出来ているというわけではなく、周囲のフリーランスで活躍している人を見ていて感じることを紹介したわけだが、フリーランスでずっと食べていくというのは意外に難しいんだな、と初めて感じる機会にもなった。初めて感じたという点では、私はフリーランスとして恵まれていた部分も大きかったのかもしれないが(今さらながら感謝!)。

 私が学生たちに伝えたかったのは、私自身、学生時代にライター見習いをしたことが現在の仕事につながっている、ということ。就職を意識してから、スタートラインに立ったとしたら、フリーランスで働き続けることはできなかったような気がする。最近の大学生は、就職するために専門学校に通うケースが多いが、すでに将来やってみたい仕事がある人は、学生時代こそ、その分野の会社でアルバイトをするなど、将来に向けての下準備をすることをおすすめしたい。人より抜きん出たかったら、頭に理論を詰め込むことよりも、実際の仕事にチャレンジして身体で学んでいくことのほうが確実なことも多いのではないだろうか。

 ところで、仕事では「妻の年収はいくらくらいに抑えれば、家計面から見て有利か」とか「妻が収入をアップさせる方法」などの取材を受ける機会も多い。でも、子育てを終えてから「自分の能力を活かせる仕事で、ある程度の収入を得たい」といわれても難しいなあと感じることがほとんどである。言い換えれば、若ければどんなことにもチャレンジできるし、たとえ失敗してもそれは人生の貴重な経験となるはずだ。「今の学生からは、覇気が感じられない」という人が結構いて、私自身もそう感じることがときどきあるが、私が学生だったときよりもはるかに真面目な学生も多いと思う。真面目な故に、将来に不安感を抱えて立ち止まってしまった学生たちに、好きな仕事で食べていけるようになってもらいたい、そんな気持ちを込めた講義をしたわけだが、私自身も自分のことを振り返る良い機会になった。

 学生のみなさん、聞いてくれてありがとうございました。そして、機会を与えてくださった先生、学生時代、私が勉強に無関心だったことを十分に知りつつも、貴重な体験をさせていただきまして、ありがとうございました。勉強はできませんでしたが、風変わりな経験なら、今後もお役に立てるかもしれません(先生は、このホームページをときどき読んでくださっているので、ホームページ上を使って伝言させていただきました)。



畠中雅子

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アトランダム・仕事便り vol.9 (畠中)

vol.9 「ミリオネーゼのマネー術」をようやく脱稿!

 毎日暑いと言うのに、平日は事務所でカンヅメ状態になっている。毎年秋から冬にかけて出しているムックや家計簿に加えて、下半期は単行本の出版予定が続いているからである。下半期の第1弾として発売されるのは、来月発売予定の「ミリオネーゼのマネー術」(ディスカバー21)。

この本では、1,000万円以上の収入を目指そうとする女性たち(ミリオネーゼ)に、これからの時代のお金との付き合い方、貯め方を提案してみた。私自身がファイナンシャルプランナーになるまでの経緯や、私自身の貯蓄法なども、できる限りご紹介したつもりである。といっても、節約や家計管理がまったくできない情けない性格なので、私自身の経験談のところは、失敗談のオンパレードのようなものなのだが。

現在は、毎月1冊のペースで単行本を書いており、そのあいまに連載ものの原稿を書いている。書いても書いても、終わりの見えない締め切り。今年度は、まだ4冊の単行本の締め切りを残している。パソコンの画面に向かうと気持ち悪くなるくらい原稿付けの毎日である。

 そんな中、11月にオレンジページから発売される「お金のきほん 2005年版」の仕事では、久しぶりに良いこともあった。憧れのエッセイストである岸本葉子さんにインタビューでお目にかかれたのである。「お金のきほん」には、インタビューページが5ページ(5人分)ほどあり、そこに登場する人として、「ぜひ、岸本さんに出て欲しい」と監修者の立場を利用して、私がリクエストしたのである。

 インタビューといっても、岸本さんに取材をして、原稿をまとめてくれるライターの人は別にいる。私は取材に付いていっただけなのだが、岸本さんのエッセイはかなり読んでいるため、ご自宅に伺ってエッセイに出てくる暮らしぶりを拝見できたことに感激。プライバシーに触れてはいけないので、ここでは詳しくは書けないが、「丁寧に暮らしている」というのが私の感想。「私も暮らしぶりを見習わなくちゃ!」という気持ちになった取材であった。

 オレンジページのインタビューでは、作家の角田光代さんのときにも取材に付いていった。角田さんは私と4歳しか違わないのに(年齢差のことを言ったらみんなビックリするぞ)、若々しくて、とってもかわいい人。「お金をケチると、人生の大切なものを失う気がする」と取材の際に言っていた。私が普段思っていることと同じことを考えていたので、ここでもちょっと感激。取材で、いろいろな人の話を聞くと、本当に刺激になる。本当は全員のインタビューに付いていきたかったのだが、スケジュールの関係で全員は無理だったのが、悔やまれる。一線で働いている人からは、刺激されるような話が絶対に聞けるのだから。

 私はファイナンシャルプランナーになる前、インタビューライターをしていたこともあるので(毎月、芸能人や有名人のインタビューをしていた)、当時はいろいろな人に話を聞いて、刺激されることも多かったことを思い出した。ファイナンシャルプランナーとしてアドバイスをしていると、人から吸収することよりも、吐き出すことのほうが圧倒的に多くなる。もともと引き出しの小さい私にとって、限界を感じることもよくあるのだが、インタビューでいろいろな人の話を聞くと、綿に水が吸い込まれるように、さまざまな情報がインプットされていく。

 最近は取材を受ける機会が多くて、なかなか人さまの取材をする機会には恵まれないが、もう少し子どもが大きくなって、フットワークが良くなったら、「昔取った杵柄」で、インタビュー記事の仕事もしてみたいな、と考えるようになった。おばさんになった私のことは、もう誰も使ってくれないかもしれないが。



畠中雅子

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アトランダム・仕事便り vol.8 (畠中)

vol.8 セミナー受講者、わずかに2名なり!

 先日、ある新聞社の仕事で住宅関係のセミナー講師を引き受けた。過去の例からその会場では、来場者が少ないと聞いていたが、事前のお申し込みは何と3名。しかも当日に1名のキャンセルがあり、実際の参加者は2名であった。セミナー自体も、個別相談のような雰囲気であった。  

 参加者が少なかったことは、私自身の知名度不足もあるので仕方がないと思っている。今回書きたいのは、そのことではない。参加者の少ないセミナーでは、ご本人が嫌がらない限り、個別の質問にも丁寧にお答えできる。セミナーでありながら、個人相談に近いくらいまで、突っ込んで回答することができるのだ。

 実はその少し前、女性だけの住宅セミナーをおこない、そのときは320名もの方に来ていただいた。セミナー終了後、個人相談を受けたいというご希望もそれなりにあったのだが、そのセミナーには個別相談会は設けられていなくて、私は有料相談をやっていないために、電話で質問にお答えするくらいしか対応することができなかった(もちろん、電話でのご相談は無料でお受けしたが)。別のセミナーでお会いして、個人相談を希望してくださった方が、もし参加者2名のセミナーに参加してくだされば、ほとんど個人相談状態で回答ができたのに・・・と、そのミスマッチングをとても残念に思うのだ。

実はその少し前、女性だけの住宅セミナーをおこない、そのときは320名もの方に来ていただいた。セミナー終了後、個人相談を受けたいというご希望もそれなりにあったのだが、そのセミナーには個別相談会は設けられていなくて、私は有料相談をやっていないために、電話で質問にお答えするくらいしか対応することができなかった(もちろん、電話でのご相談は無料でお受けしたが)。別のセミナーでお会いして、個人相談を希望してくださった方が、もし参加者2名のセミナーに参加してくだされば、ほとんど個人相談状態で回答ができたのに・・・と、そのミスマッチングをとても残念に思うのだ。

 住宅ローンに関しては、ご相談を受けていただくと、同じ金額の住宅ローンでも、契約の時点で数十万円の利息を浮かすことができる。ところが家を買うときは、家そのものの選択や内装などのことで頭が一杯で、ローンの中身を考える時点ではすでに疲れ果てて、深く検討しないまま契約してしまう人も少なくない。また、買ってから繰り上げ返済をするから考えるのは後でいい、と割り切っている人もいる。でも、繰上げ返済をおこなうにしても、契約の前にローンの借り方に工夫をすると、繰上げ返済の効果はより上がることも知ってもらいたいと思っている。

 そしてもうひとつ。ぜひ、お知らせしたいことがある。頭金を貯めてから家を買うのは基本中の基本であるが、最近では3,000万円くらいのマンションを買う場合、1年間に160万円から170万円のペースで頭金を貯めても、1%の金利上昇によって吸収されてしまうという時期に差し掛かっていることだ。たとえば3年間でがんばって500万円を貯めても、3年後に金利が1%アップしていると、返済総額は頭金なしですぐに買った場合よりも、40万円近く増えてしまうのである。頭金のない人は、それ以前の貯蓄能力が乏しい人といえるので、買うことをおすすめしているわけではないが、頭金を貯めるペースが遅いのに、家を買うことが決まっているご家庭の場合、頭金を貯めるために購入を先延ばしすることが、必ずしも賢い選択肢にはなりえない時期になっている。マイホームの購入計画は、より難しくなっているのだ。

 このような事例を、セミナーでは具体的な数字を用いてご紹介しているが、人数が少ないほど、理解度は高まる気もしている。人数にこだわって仕事を請けているわけではないので、「多少場所は遠くても参加したい!」というご希望があれば(宜しければ、メールをください)、人数の少なそうなセミナーをピックアップして、お知らせすることも検討したいと考えている。



畠中雅子

子どもにかけるお金を考える会

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アトランダム・仕事便り vol.7 (畠中)

vol.7 書く仕事を続けるために、さて、どうするか?

 フロントページに告知を載せたのは保険セミナーだが、個人の仕事としては、相変わらず住宅関連のセミナーが多い。6月の土日などは、午前と午後で、別の会社のセミナーが重なっている日も何日かある。野球で言えば、ダブルヘッダーだ。5日間セミナーが続く週もあり、精神的にはかなり疲れそう。引き出しが小さい私にとって、話すネタもだんだんとつきていて、いろいろな意味で厳しくなっている。もっと自己研鑽せねば。

 セミナーが増えていることはありがたいのだが、自分の身体がその場所に居ないといけないので(当たり前だが)、子どもが小さい私にとっては引き受けるのにリスクがある。セミナー当日に子どもが熱を出しても私は休めないので、子どもが小学校や保育園を休まなければならないときは、主人が会社を休むハメになる。といっても、主人が会社を休めるのは、多くても月に1回程度。あたたかい時期はまだいいが、12月から3月にかけての寒い時期は、子どもが必ず熱を出す。熱を出すと、学校や保育園を休むのは1日ではすまない。3日、4日と休まれてしまえば、仕事に響くこと、この上ない。我が家のベビーシッターさんは喫茶店を経営しているため、ランチ以降の時間からしか頼めない。そんな事情もあって、寒い時期の平日、それも早い時間に開始されるセミナーは受けにくい。そのような状況でも、自分のペースで仕事を継続してこれたのは、書く仕事を中心にしてきたからだと思っている。

 私自身の経験から言わせてもらうと、書く仕事と言うのは、子どもが小さいときに向いた仕事のような気がする。収入面でも安定するので、ありがたいと思っている。ここでちょっと話を変えるが、不思議なことに、文章がうまいことと、食べていける書き手になれることはイコールではない気がする。 私がフリーライターになった頃、同じような駆け出しのライター仲間の中に、文章がとても巧い女性が何人もいた。でも多くの人が、書くことを職業にはできなかった。それは、何故か。すでに売れている人ならともかく、駆け出しの人間にとって、仕事を継続するには、相手の要求を呑まなければならない場面が多い。それなのに、文章に自信のある彼女たちは、自分が書いた文章の正当性を主張してしまう。もちろん彼女たちの持論が間違っているとは思っていないが、編集者にとっては使いにくい存在になっていることに気がつかないのだ。書くことを職業にするためには、相手の要求を上手に呑み込む訓練も必要だったのではないか、と個人的には思う。相手の要求を平気で呑んでしまう、私のようにポリシーのない人間も問題があるだろうが。

 決して自慢することではないが、私は自分の文章をうまいと思ったことはない。なので、編集者からどんなに自分の文章を書き直されても、あまり気にならない(文章が下手な編集者が書き直すときだけは、頭にくることもあるが)。直してもらって、文章がわかりやすくなっていると「さすがプロ!!」などと思ってしまうくらい、情けない書き手である。 そんな私にとっても、これから先の何年間は、文章を書いて食べていけるか否かの転換点になると考えている。育児雑誌などでは、自分の名前をつけた連載を持たせてもらっているが、一般誌では連載と呼んでいいものか、微妙な感じでレギュラー執筆をしているものも少なくない。れっきとした連載にステップアップするためには、文章にもう少しこだわりを持ったり、世の中を見る目を相当養わなければならないだろう。子どもが小さいことを言い訳にはできない時期に差し掛かっている私にとって、この何年間かは正念場になるはずだ。

 文章を書いて食べていけるのは、あと何年間なんだろうか。それとも、セミナーが仕事の中心になってしまうのだろうか。自分でも想像ができないし、あくまでも受け身の立場なので自分では選べないかもしれない。しばらくは状況を受け止めつつ、邁進していくるもりである。



畠中雅子

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アトランダム・仕事便り vol.6 (畠中)

vol.6 不動産会社のセミナーは受講者の目が厳しい!?

 相変わらず、不動産会社のセミナーが多くなっている。私はプライベートでも不動産が好きなので、仕事の種類としては望ましいのだが、「売りつけないように話す」ことには、相当に気を使う。そのため他のテーマのセミナーよりも、終わると何倍も疲れてしまうのだ。不動産会社のセミナーだからといって、講師料が高くなるわけではないのだが、受講者の中には「相当高い講師料をもらっているんじゃないか」などと聞いてくる人もいるので、余計に疲れる。がっかりもする。でも、厳しい目の中でおこなうセミナーは、自分自身を鍛える意味でも、必要なことなのだと、思うように努力している。

 先日は丸ビルで、ある不動産会社のセミナーをおこなった。「丸ビル」でのセミナーは初めてだったので、セミナー会場に行くのを楽しみにしていた。ところがセミナーの数日前に、5月におこなわれる六本木ヒルズのセミナーの打ち合わせをしたため、私の頭の中には「丸ビル」ではなく「六本木ヒルズ」という言葉がインプットされていた。そのせいなのか、単純に私がアホなのか、丸ビルでのセミナー当日、六本木ヒルズに向かう電車のホームに私は立っていた。電車が来た瞬間に「あっ!今日のセミナーは丸ビルだった!!」と気付いて乗るのを止めたが、あぶなかった。受講者をまたせて、主催者には大目玉をくらうところだった。それにしても私の脳というのは、相当退化している気がする。こんなんで、セミナーの講師を務めていて大丈夫なんだろうか。自分の脳がかなり不安である。

 5月の六本木ヒルズでのセミナーは、独身女性向け。マイホームを持つことによって、老後の不安を軽減できるかどうかという話とともに、頭金の貯め方やローンの上手な返し方を考える。個人的な印象としては、シングル女性の持ち家率は高まっていると感じているが、全体的に見ると、家を持たないまま老後を迎えようとする人が増えている。確かに住宅ローンを抱えることもリスクであるが、老後に家賃を残すことに比べれば現役時代のローンのほうがリスクは小さいと私は思う。 お金の問題だけではなく、老後には部屋が借りられなくなるリスクや、年を取ってからさまざまな契約をしなければならないリスクもある。LTC研究会で、高齢者向けの住宅の見学にも行っているが、「住みたいなあ」と思える物件は、あまりにも競争倍率が激しい。「くじ運」のまったくない私には、住みたいなあと思える高齢者住宅の抽選に当たる自信がまったくない。加えて、公団などの特殊法人が縮小されるリスク、自治体の高齢者対策としての住宅政策も縮小されるリスクなど、リスクを数え上げれば、やっぱり老後の賃貸住まいはコワイ。もちろん、今は少子化が進んでいるので、どちらかの実家に住めるという方であれば、無理して買うことはないかもしれないが。でも、リスクというのは先に送るほど(この場合は老後に送るほど)大きくなってしまうことを知ってもらいたいと思っている。

 「家を持つか持たないかなんて、私の自由でしょ!!」と言われれば、確かにその通り。異論はない。でも、住宅ローンのリスクだけに目を向ける人が多いのは危険だということも、ぜひ、知って欲しい。介護が必要になって公的な施設に入ることになったら、家のない人は、施設に備え付けられている小さな棚に入る分だけに、荷物を処分しなければならない。実際に介護施設を見学していて、「これだけしか荷物を持ち込めないのか」という現実を見ていると、お金の問題以外にも目を向ける必要があると実感することも多いのである。



畠中雅子

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アトランダム・仕事便り vol.5 (畠中)

vol.5 ブロードバンドでFP相談

 どこまで原稿に書いていいのか、実はよくわからないのだが(守秘義務を守りつつ、実験をスタートさせたため)、この2年間ほど、ブロードバンドを活用したFP相談の実証実験をおこなってきた。遠隔地にいる相談相手と、パソコンに向かい合いながら(お互いの顔を見ながら)相談を進めるという新しい試みである。

 ブロードバンドを活用する目的は、遠隔地にいる相手の顔を見ながら相談ができるほかに、パソコン上に相談相手のライフプランを表示し、そのプランを見ながら問題点の解決に当たれることである。相談時に表示されるライフプランは、ご相談者があらかじめ打ち込んだもの。相談を進める中で、必要に応じてパソコンの数字を変更していくが、もともとのデータを打ち込むのはご相談者自身なので、相談を始めるときにはご相談者がある程度、自分の家計の問題点を把握している。これが相談を進める上でものすごく効果的なことだと、実験を重ねるたびに感じている。

 対面式の相談でも、ご相談者はそれなりに問題点を整理してくるが、頭の中で考えているだけなのと、実際に数字として打ち込んでみるのとでは大違いである。「パソコンに我が家の状況を打ち込んだら、このままでは70歳の時点で貯蓄が底をついてしまいます!」などと不安にかられているご相談者に対し、まずは現状の問題点を整理しつつ、その結果として老後資金が不足しないように、パソコン上の数字を訂正していく。話しながらパソコンを動かし、改善策を提案していくという流れだ。もちろん、相談相手のパソコン上にも、訂正されたライフプランが表示される。パソコン画面が共有できるのも、このブロードバンド相談の特徴である。

 2年間ほど、モニターさんに協力してもらって、ブロードバンドを使った実験を進めてきたが、そろそろ実験段階は終わりつつある。実際にブロードバンド相談を活用してもらおうと、動き始めたところなのだ。そのため4月には、中国地方のある町に行って、お金のセミナーとブロードバンド相談のデモンストレーションをおこなってきた。
 中国地方のその町に行った理由は、2000世帯のうち、570世帯に光ファイバーが導入されているから。しかも、570世帯のうちの370世帯にはカメラも装備されている。この370世帯の方に対しては、今すぐにでもブロードバンドを使ったFP相談を導入できるのである。
 実際にこの町で、FP相談が実施されるかどうかは、町の予算次第。介護や育児で出かけにくい人にも利用してもらえるので、「家にいながらにしてFP相談が受けられる」ことのメリットを一人でも多くの人に知ってもらいたいと考えている。



畠中雅子

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